M.M 鴇浅葱騒々記


 この「鴇浅葱騒々記」は前作である「浅葱妖怪相談所。」のスピンオフ作品となっております。その為レビューには「浅葱妖怪相談所。」を含めたネタバレが含まれていますので、ネタバレを避けたい方は避難して下さい。

・「浅葱妖怪相談所。」のレビューはこちら

※このレビューにはネタバレしかありません。前作と本作の両方をプレイした方のみサポートしております。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。





















































































<どんな力も使い手の心構えで如何様にもなる>

 今作は「浅葱妖怪相談所。」のスピンオフ作品という事で、これまで登場してきた浅葱家とそれにまつわる妖怪から変わって鴇浅葱(ときあさぎ)家の陰陽師である鴇浅葱宍(しし)が主人公でした。同じ浅葱の名を持つ陰陽師であり、同世代の葵の考え方が理解できない宍が葵の実力を測るところから物語は始まります。とか言いながら結局は宍がただ葵のことが心配であり気になったから試験という名目で遊びに来たような感じでした。とても分かりやすいツンデレで終始ニヤニヤする事が出来ました。

 宍の中で陰陽師の仕事というものは妖怪を退治するというものでした。その為宍が身につけている術も攻撃型の物が殆どで、その直進力は葵のそれを上回っておりました。そんな宍だからこそ葵の人間も妖怪も同じように接するという態度の真意を確かめたくなったのでしょうね。始め宍は「葵は根が優しすぎる」から妖怪の相談にものるんだと思ってました。ですが葵が目をつむり苦しんでいるてんを探している表情を見て宍は自分の考えが違っていることに気が付きました。葵は唯のお節介で相談所をやっている訳ではありません、人間と妖怪の双方に優しくしたいという強い信念を持っておりました。その気持ちがあったからこそ、葵はてんに取り付くじゃみを見つけることが出来ました。じゃみを見つけてしまえば後は宍と葵の力で倒すだけでした。今回の依頼、宍だけでも葵だけでも解決する事は出来なかったんですね。お互いの信念を理解して協力することが解決の糸口でした。

 おまけでも柴染(ふしぞめ)が「どんな力も使い手の心構えで如何様にもなる」と言ってました。宍の炎は確かに強力ですが一歩間違えれば関係ない妖怪や見方をも傷つけてしまうかも知れません。葵の術も本当に危険な妖怪には無力かも知れません。陰陽師という仕事は、ただ妖怪を退治するだけではなく自分の力量を天秤にかけて世の中の近郊を崩さず振舞うことが求められます。今回の依頼で宍も葵も自分の陰陽師としての考え方と自分の力量について改めて見直す良い切っ掛けになったのではないでしょうか。

 とか言いましたがこの作品は結局のところ宍と葵がイチャイチャしている様子を妄想すればそれで良いと思うのですよ。おまけの中で呉服屋で着せ替えしているところなんて最高ですね。もうこのCGを描く為だけに本編が用意されたのではないかと思ってしまうほどです。ペチャな葵と巨乳の宍、またこの2人で色々な任務を解くエピソードを読んでみたいと思いました。ありがとうございました。


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