M.M 探偵のすすめ〜花嫁の火種編


<登場人物たちの気さくなキャラクターがユーモアさを演出しているお手軽なミステリー>

 この「探偵のすすめ〜花嫁の火種編」という作品は同人サークルである「たんすかい」で制作されたビジュアルノベルです。元々この「探偵のすすめ」はシリーズものであるという事で今回私がプレイした「花嫁の火種編」は第8弾の作品となります。コミカルなタッチで書かれたミステリーもので、気楽に文章を読み進める事が出来るのが最大の魅力です。感想ですが、登場人物たちの気さくなキャラクターがユーモアさを演出しているのかなと思いました。

 上でも書いておりますがこの作品は「探偵のすすめシリーズ」の第8弾となっております。シナリオ的には重要なつながりはなく各タイトルで独立にプレイできますが、登場人物が重複しておりますので予め過去の作品をプレイしておくとより一層キャラクターの理解が深まるかもしれません。私自身探偵のすすめシリーズをプレイしたのは今作が初めてでしたので、是非過去の作品も時間を見つけてプレイしようと思いました。それでも今作だけで作品全体に流れている空気の軽さを感じることが出来ました。主人公である高校教師の三崎美優は独身のアラフォーという事で所々に自虐的なネタを仕込んできますし、メインヒロインである朝島美奈子は影のある正確でありながら根は洞察力に優れ探偵としての熱い想いを持った女の子です。それでいて割と毒舌で主人公を精神的に追い詰めたりと所々で笑わせてくれます。

 肝心のミステリー要素についてですが、シンプルなトリックでありながらちゃんと自力で解くことができる内容でした。全体のプレイ時間ですが私で40分程度でしたのでそこまでボリュームのある内容ではありません。それでも1つの事件が展開されプレイヤーに犯人やトリックの答えを問うてくる場面があります。選択肢ですので間違ってもやり直せば簡単にEDにたどり着けるのですが、是非一発で正解にたどり着いて欲しいですね。コミカルでありミステリー要素もある気楽な内容で、ちょっとした暇つぶしに調度良いシナリオでした。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。








































<EDを迎えて改めてCGで確認することで何ともスッキリとすることが出来ました>

 正直なところ、トリックについて明確な自信を持っていた訳ではありませんでしたが恐らくこれが答えだろうなと思って選択したら当たってました。で、プレイ終了後にCGを確認したら本当に柱が無くなっていたんですね。トリックについてはテキストの中には特別情報がなかったので、答えはきっとあのCGしかありえないと思ったら正解でした。何ともあっさりと結末にたどり着きましたが気分的にとてもスッキリすることが出来ました。

 そしてこれはやはり過去のシリーズをプレイする必要がありますね。今作で昔の活発な性格を取り戻した朝島美奈子ですが、そもそも彼女を影のある性格に落とし込んだ中学時代の事件について今の私は知りません。連続殺人事件らしいですので今作よりもボリュームも大きそうですし、少し気分転換したら早速プレイしようと思いました。合わせてサブキャラも良い味を出してました。友人の大林紀子とは気の知れた仲でしたし、他にも男性キャラクターの名前が出てましたのでとても気になりました。

 物語全体としましてはあくまで朝島美奈子が過去の自分を取り戻す為のきっかけの事件という事で短かったのだろうと思いますが、ともかくこれで本来の探偵としての朝島美奈子を取り戻しましたので高校生活の中でも探偵として活躍する未来が待っているのだと思います。そしてその中に少しでも今回の主人公である三崎美優も絡んで欲しいですね。個人的にこのアラフォーのキャラクターは好きですのでまた違った側面を見てみたいと思いました。まとまりませんが今回はこの辺りで。


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