M.M 相思相愛ロリータ


<是非女の子と過ごす理想郷と会社で過ごす現実のギャップを楽しんでください>

 この「相思相愛ロリータ」という作品は同人サークルである「夜のひつじ」で制作されたビジュアルノベルです。夜のひつじさんの作品では過去に「純情セックスフレンド」「女装お嬢様への異常な愛情」「好き好き大好き超管理してあげる」をプレイさせて頂き、コンセプト性のある抜きゲーなのですがその中にも何か付加価値をつけてプレイヤーの記憶に残る作品ばかりです。今回プレイした「相思相愛ロリータ」はC87での新作でして、パッケージを見ればただのロリな女の子とイチャイチャするだけの作品に目得ます。ですが実際は上でも書いたとおり、1つ付加価値がついており唯の抜きゲーに終わらせない魅力がありました。

 主人公はどこにでもいる普通のサラリーマンです。大人になり社会人として機械的に仕事を行う毎日を送っていたのですが、ある日いつもの電車の中で1人の女の子と目があります。その女の子はとても小さく、大人の男しかいない電車内でとても窮屈そうでした。主人公はそんな女の子が不憫に思いせめて苦しい思いをしないように壁になって支えてあげました。そして女の子から向けられた「ありがとう」という言葉、その後何度かその女の子と一緒になる中で、いつの間にか2人はかけがえのない存在へと変化していきます。

 この作品は実に感情移入しやすいと思います。それはプレイヤーがすべからくロリコンだという事ではありません、女の子から向けられる純粋無垢な気持ちが磨り減った社会人の心に染み渡るからです。この作品の特徴として、女の子と過ごす時間と会社で過ごす時間の対比があります。パッケージのジャンルにも書いておりますがこの作品は「純愛中出しロリユートピアノベル」です。ユートピアとは理想郷の事です。是非女の子と過ごす理想郷と会社で過ごす現実のギャップを楽しんでください。そして何よりもこのヒロインであるロリな女の子にどっぷりと浸かってください。何故なら2人は相思相愛なのですから、そしてそこはユートピアなのですから。

 プレイ時間は私で2時間30分掛かりました。甘甘な世界に浸かっているうちに気がついたら終わっておりました。不思議ですね、気がついたら主人公と女の子は会うようになっており気がついたら主人公と女の子はHするようになっており気がついたら主人公と女の子は相思相愛になっているのですから。理由は何故でしょうか。主人公がロリコンだからでしょうか。女の子が魔性だからでしょうか。是非皆さんの目で確かめてみてください。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。








































<ユートピアの終わりは現実の始まり。そしてそれは新しい2人の関係の始まり。>

 プレイ中ですが、果たしてこの作品でまこがロリである必要があるのかずっと考えてました。まこが小学生ではなく例えば高校生だったら、同じ会社の同僚だったらどうだったのでしょうか。台詞回しは違ってももしかしたら全く同じ展開で物語が進んだのではないでしょうか。そう思っていたのですが、やはりそれは間違いでした。何故ならここはユートピアだからです。まこがまだ生理のこない女の子だから許された世界だからでした。

「まこは、めいわく?」
「おかくんは自分からまこのこと、誘えないでしょう?」
「おかくんも、かっこいいよ」
「はい、すわったからね」
「おおきなものが好き」
「包まれてるの、好きなの」
「おかくんは、まことえっちなことがしたいの?」
「まこの言った事、考えてね」
「欲しいものが、欲しいの」
「もっと……こまって、もとめてほしいな」
「だめになったら、だめ?」
「いっしょに、はじめてからしよう?」
「おかくんは、まこの前じゃ、やっぱりおとなの男の人じゃなくなるんだよ」
「よかった、かわいかったよ」
「だめなおとなには、なりませんか?」

 私は思いました、この子は普通の小学生ではないと。明らかに魔性の素質を持っていて、ガシッと主人公の心を掴んでくる存在だと。余りにも出来すぎています。こんなセリフ、純粋無垢であるならここまでポンポン出てくるとは思えません。ではまこは本当に純粋無垢ではないのでしょうか。それも違いました。何故ならまこは本当におかくんの事が好きでおかくんの事を求めていたからです。ではどうしてここまで的確におかくんですら気づいていなかった気持ちを付けたのでしょうか。それはまことおかくんがはすかいにピッタリと合う存在だったからです。

 父親がいなくて父親らしく振舞うことを求められたおかくん、母親がいなくて母親らしく振舞うことを求められたまこ、まこがいやに大人びた態度を取るのもこれが理由ですね。そして大人びた態度を取りたいというまこと、そんなまこに甘えたいと子供じみた態度を取りたいおかくんのはすかいな気持ちがピッタリとあったのだと思います。はすかいで気持ちがぴったり合うなんてそうある事ではありません。この2人は合うべくして合った存在だなと思いました。

 おかくんはまこに何をしても許されました。それは性行為の最も深いところである中出しもでした。それが許されたのはまこにまだ生理が来なかったからです。生理が来なければ妊娠することもありませんからね。ユートピアに妊娠するということはありません。ですがそんな2人のユートピアはずっと続くことはありません。まこに生理がやって来ました。もうまこに中出しする事は出来ません。それはおかくんの理想を全てぶつける事が出来なくなったこと。ユートピアの終わりです。

 それでもおかくんはまこに中出ししました。ユートピアは終わってなかったのでしょうか。そうではありませんでした。しっかりとおかくんとまこは現実を見ていました。現実を見て、それでも一緒にいたかったから中出ししました。何故なら2人は相思相愛だからです。きっとこの2人にはこれから想像以上の苦悩が待っている事と思います。間違いなく社会で後ろ指を指されます。子育ても大変でしょう。多くの信頼を失うのだと思います。世間的に言う「だめなおとな」になってしまいました。でもそんな事関係ありませんでした。相思相愛な2人にとってお互いの存在が全てなのですから。ユートピアの終わりは現実の始まり。そしてそれは新しい2人の関係の始まり。しっかりと種を付けて、大事に根を張って生きていきましょう。ありがとうございました。


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