M.M 何故あの娘は働かないのか


<ヒロインの普通ではないキャラクターとそれ以上に普通ではない主人公補正を楽しんで欲しいですね>

 この「何故あの娘は働かないのか」は、同人サークルである「とらいあんぐる!」から発売されたビジュアルノベルです。とらいあんぐる!さんの作品はこれまでも結構プレイさせて頂きまして、短いながらも登場人物の心理描写を丁寧に描いた作品が多く毎回楽しみにしております。今回プレイした「何故あの娘は働かないのか」はC85で発売された作品でして、当時は完売に間に合わず入手できませんでしたがその後メロンブックス宇都宮で最後の1本を手に入れることが出来ました。感想ですが、いつものとらいあんぐる!さんの通りコンパクトにまとまったボーイミーツガールでさくっと読むことが出来ました。

 公式HPをご覧になれば分かりますが、この「何故あの娘は働かないのか」のタイトルの通り登場するヒロインは基本的に性格に難のあるキャラクターばかりです。段ボールに隠れてしまうほどのコミュ障、誰と話しても喧嘩になってしまうニート、一日中部屋から出る事のないネトゲ廃人、こんな二次元ビジュアルノベルの世界でなければ間違いなく社会不適格者ですね。それでも主人公は持ち前のコミュニケーション能力であっという間に仲良くなってしまいまして、これが二次元の醍醐味という物です。是非プレイヤーには圧倒的な主人公補正能力を楽しんで頂きたいですね。

 そしてこの作品はR-18ですのでもちろんHシーンがあるのですが、その種類は結構多いです。本編では各ヒロインごとのHシーンがありますが、その後に追加されるおまけシナリオで本編上では有り得ないシチュエーションを楽しむ事が出来ます。この作品の特徴として、ヒロイン3人が顔なじみという事が挙げられます。顔なじみという事で当然どのシナリオでも他のヒロインが関わってきますので、それに引き摺られてHシーンの種類も…という訳です。それでも本編は純愛ですのでそれを楽しんだ後におまけシナリオで満足して頂ければと思います。

 ちなみに私で2時間30分で全てのシナリオを読み終わる事が出来ました。共通ルートで30分、個別ルートで30分といった感じでした。その中で綺麗にまとまったボーイミーツガールを楽しむ事が出来ます。最初はヒロインたちの普通ではないキャラクターに驚くかもしれませんが、それ以上に主人公補正に驚くと思いますので是非二次元の圧倒的な優位性を楽しんで下さい。最後まで同じテンションで楽しむ事が出来た短編集でした。


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以下はネタバレです。見たくない方は避難して下さい。








































<是非ヒロイン達との今後の生活について書いてほしいですね>

 あっという間に読み終わってしまいました。初めはヒロインたちと心を通わせるのに時間が掛かるのかなと思ってましたが、主人公補正でむしろヒロインの方から主人公に寄って来てあれよあれよという間に事に及んでました。ヒロインたちのニート・引きこもり・ネトゲ廃人という設定はとりあえずプレイヤーの注目を引く為の一石だったのかも知れません。

 そういう意味で、このニート・引きこもり・ネトゲ廃人という設定をとことん活かすシナリオではなかったなという印象でした。蓋を開けてみれば普通の女の子でしたし普通に純愛シナリオでしたのでそれはそれで全然良かったのですが、この主人公とヒロインの心の通わせの部分をじっくりと読んでみたかったですね。特にひなシナリオでは母親との確執もありましたし、審査員特別賞を獲得してファンも増えたという事で本当にニートから脱出できたのかという事も知りたいと思いました。他のヒロインも是非後日談という形でHシーン以外のエピソードを読んでみたいと思いました。

 ちなみにHシーンについてはシナリオが同人サークル「欲望の塔」の11-47氏という事でやはり主人公責められ系が多かったですね。本当にこのヒロイン達は社会不適格者なのかと思わせる程のテクニックを見せてくれました。特におまけシナリオにはヒロイン各2人ペアのものに加えて3人同時のシチュエーションもありましたので個人的に大満足でした。ドMな主人公であるからこそ成し得るシチュエーションですね。このまま末永く搾取され続けて枯れ果ててしまえばいいと心から思いました。

 後は是非立ち絵の種類ももう少し欲しかったなと思いました。特にななみは主人公の為に新しい服を買ってますので、綺麗になった姿を何らかの形で見せてほしいですね。そしてかな子のお嬢様家計っぷりやひながどのような絵を描いているかなど気になる部分が沢山あります。魅力あるヒロイン達でしたのでHシーンに留まらす沢山の魅力あふれるシーンを今後是非よろしくお願いします。という訳でお願いばかりのレビューになってしまいそうですので今回はこの辺りで。


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