M.M 最終試験くじら〜Departures〜


<キャラの為のファンディスク>

 circusの作品である「最終試験くじら」のファンディスクが、この「最終試験くじら〜Departures〜」です。「最終試験くじら」が私の中でもお気に入りの作品ということもあり、なによりあの初回特典の素晴らしさにやられてしまったので、必ずプレイしてみようということでやってみました。主なコンテンツは「くじぱずにゃ」というパズルゲームと「くじのべる」があり、他にも幾つかのコンテンツがあります。ここではこのコンテンツ毎にレビューを書いていこうと思います。

 まず始めに「くじぱずにゃ」についてですが、これは突然町全体の人間がネコ化してしまったため、ヒロインにパズルで勝負を挑み、勝利したらそのヒロインとHをしてネコ化の呪いを解くといったもので、なかなかバカな設定になっています。実際やってみての感想は、とりあえずパズルゲームに関してはまあまあ普通といった感じでした。ひらがなを組み合わせて単語を組み合わせるというのは中々面白かったのですが、やや難易度が低かったのと、連鎖などのゲーム性が低かった感じがしました。その後のHシーンについてですが、まあ普段のcircusのHシーンにネコ化が加わったようなものなので、それなりに楽しめましたよ。ただ、立て続けに進めていくと主人公が唯のセックスマシーンと化しているように見えますので(実際そうなのですが)、案外疲れるかもしれませんね。

 次に「くじのべる」についてですが、主なものは二つほどありまして、一つは「名雲さえ」をヒロインにしたアフターストーリー的なものと、「ゆんゆん」をヒロインにしたものです。始めに「名雲さえ」についてですが、ここでcircusはなかなか面白い企画を実行しまして、なんと一般から「名雲さえのHシーンの募集」などというものを企画しました。私も一体どういったシチュエーションが採用されたのかが気になってプレイしてみたのですが、案外普通な物ばかりといった感じでした。あまり過度に期待しますと肩透かしを喰らうことになるかと思います。シナリオも1時間程度のもので、ファンディスクとしては普通かと思います。次に「ゆんゆん」についてですが、密かに「最終試験くじら」のヒロインの中で人気の高かった彼女をヒロインにしたことはcircus的には当りだったと思います。ゆんゆん好きにはそれなりに楽しめるものとなってると思います。シナリオの内容はゆんゆんのテンションほど明るいものではありませんでしたが、別に悪い物でもありませんでした。

 その他のコンテンツで注目するべき点はやはり「最終試験くじら〜progressive〜」ではないかと思います。この「最終試験くじら〜progressive〜」というものは、本編「最終試験くじら」のメインヒロインである名雲さえの過去のシナリオ部分を紹介したもので、「最終試験くじら」の雰囲気をいち早く掴む為に作られたものです。本来イベントでした手に入らなかった本作がこういった形で一般の元に渡るというのはさすがcircusといった感じでしょうか。しかし、これに関して私は少々残念に思っています。「最終試験くじら〜progressive〜」というもの、最終試験くじらの先行版として発表されたということで、やはり最終試験くじらをプレイする前にするという位置づけになっています。にも関わらず、最終試験くじらが発売してから既に一年が経過しているこのときにファンディスクに便乗するというやり方が残念でした。まあ、最終試験くじらを終えてからプレイしても特に問題はないのですが、それだと「最終試験くじら〜progressive〜」の魅力が十分に生きません。先行版たる物、やはり本編より先にやってこそ意味があるものだと思いました。

 とはいえ、全体的に見てもこれはなかなか良作なファンディスクですので普通に最終試験くじらが気に入った人ならやってもいいかと思います。そして、出来ることならこの「最終試験くじら〜Departures〜」を「最終試験くじら」より先に買って、その中の「最終試験くじら〜progressive〜」をやってから本編「最終試験くじら」をやって、それから改めて「最終試験くじら〜Departures〜」をやってもらいたいですね。


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現在ネタバレのレビューはありません。見たい方も見たくない方も避難して下さい。

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